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視覚文化連続講座シリーズⅠ 第2回「視覚の文化地図」講座レポート 

日本画・洋画そして彫刻と他の視覚表現

原田平作
(大阪大学名誉教授・元愛媛県美術館館長)

日時:2020年10月17日(土曜)午後2時から3時30分
会場:平安女学院大学京都キャンパス
主催:きょうと視覚文化振興財団 京都新聞社
協力:平安女学院 京都新聞総合研究所
連続講座の2回目は、原田平作理事長の担当です。19世紀から21世紀までの世界を視野に入れて、視覚文化を構成する絵画(日本画と洋画)や彫刻、版画、写真、マンガの領域を横断・縦断するという、気宇壮大なお話し。長年、美術館の現場で仕事をされ、たくさんの国内展・海外展をプロデュースされてきた経験に裏打ちされたものでした。準備はぬかりなく、ご自身の著書『日本の近代美術――欧米と比較して』(晃洋書房、1991年)に基づいて、19世紀と20世紀のヨーロッパ美術の動向を説明されてから、A3用紙4枚にも及ぶ「作家年表」を示しながら、日本の作家たちの歩みを概観されました。お話しの時間は40分ほどで、その後、パワーポイントを使って、お話しをされた作家たちの作品を、順に見せていただきました。ちなみに、このお話しのスタイル、すなわち、お話をしてから作品を見せるという進め方は、まことに懐かしいもので、スライドを利用する1970年代の美術史の授業を思い出してしまいました。現今の若い人たちは、お話しをすることと作品を見せることを、同時並行で行います。そのために、図版と文章を工夫しながらパワーポイントを作成するのですが、原田理事長の場合は、図版のみ。スライドの代わりにパワーポイントを利用しようというわけです。それにしても、スライドからパワーポイントへの移行は、携帯電話からスマホへの移行と同様、急速に行われました。付いていくのが大変です。そう言えば、原田理事長は、失礼ながら、ご高齢にもかかわらず、スマホをご利用。頭が下がります。
講座終了後には、会場を提供していただいている平安女学院大学の山岡景一郎学長・理事長が携わっておられる『月刊京都』(白川書院)の抽選会がありました。前回に続いてですので、恒例と言ってもいいでしょう。なお、今回出席された受講生の方々には、現在、京都国立近代美術館で開催されている「キュレトリアル・スタディズ14:須田国太郎 写実と真理の思索」の招待券をお配りしました。力のこもった展示です。是非ご覧下さい。なお、次回は、『仮面ライダー』や『ゲームセンターあらし』で知られているすがやみつるさんの担当です。漫画家、漫画原作者、小説家、京都精華大学マンガ学部教授として、多彩な活動をされています。興味深いお話しが聞けるはずです。ご期待下さい。
なお、受講・聴講をご希望の方は、事務局までご連絡下さい。


  • 会場の受付。手伝って下さっているのは、ネット上で、京都新聞アート&イベント情報サイト[ことしるべ]を運営されている京都新聞COMの方々。土曜日なのに、ありがたいことです。この講座が、受講していただいている方々をはじめとして、多くの方々に支えられていることが実感されます。頑張らなくっちゃ。机の上には、贈呈用の『須田記念:視覚の現場』第2号(特集「関西の日本画」)が山積みされています。


  • 講義中の原田理事長。右手の椅子に鎮座しているのはご愛用のカバン。講義用の資料が一杯詰まっています。あれ、マスクが・・・・。受講生がいらっしゃる最前列まで3メートル以上離れていますが、今度からは・・・・。


  • 40名以上の熱心な受講者がいらっしゃいました。パワーポイントには「純粋美術と応用美術」の文字。原田理事長は、大きな模造紙に、これらの文字を書いて持参されていましたので、ビックリ。パワーポイントには文字が書けない、とのことでしたので、急遽、入力して差し上げました。


  • 年表をチェック中の受講生の皆さん。それにしても、この写真はピントが甘いですねえ。そういえば、2枚目の写真も・・・・。撮影されたのは入江事務局長。どうされたのでしょうかねえ。

【連絡先】

きょうと視覚文化振興財団事務局

〒611-0033 宇治市大久保町上ノ山51-35
TEL / FAX  0774-45-5511
Mail / info@kyoto-shikakubunka.com