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2022年度 第5回 視覚文化公開ワークショップ
「モノと展示と展覧会」
渡辺亜由美
【概要】
今日の展覧会では、従来「作品」と見なされてこなかった様々なモノも展示の対象になっています。今年度のワークショップで紹介されたように、何かをつくるときに必然的に生まれる副産物、生活の中の日用品、多種多様な資料もその一部です。オーセンティックな美術作品に対するオルタナティブであるこれらのモノは、これまでの「美術」あるいは「美術館」を異なる角度から照らす可能性を秘めた、美術(館)にとっての新しい価値観と言えるでしょう。同時にこれらの多様なモノは、展示方法や紹介の仕方如何で輝きもすれば、魅力が薄れてしまうこともあります。
私は学芸員として勤務する中で、様々な「モノ」を扱い、展示し、紹介しながら残す仕事に関わってきました。作家と協働してつくりあげた作品。美術館や博物館のコレクション。地域のお寺が長く守ってきた仏教彫刻。障害のある人たちがつくった造形物。美術館職員が日々の仕事の中で残してきた資料。今回のワークショップでは、これらのモノを展示するにあたり参考にした先達の仕事や研究をはじめ、経験から学んだ課題について話題提供をします。
展覧会は、独立した単発のイベントではありません。展覧会をつくることは、美術史という大きな文脈や同時代の動向を分析し位置づけながら、展示空間が消えた後も作品たちが未来へドライブしていく方法を考えることです。ワークショップを通じ、これからの展覧会のあり方についてもディスカッションできればと思います。
【詳細】
日時:2023年3月26日(日) (日曜)午後2時から4時30分頃まで
会場:同志社大学今出川校地良心館 RY208教室
参加方法:ZOOMでのご参加も可能です。
連絡方法:お申し込みを受付けた後、事務局から事前にご案内を差し上げます。
【申し込み】
参加ご希望の方は、下記「参加申し込みフォーム」よりご応募下さい。
なお、お申込みに際して、参加方法(会場参加/ZOOM参加)を選択して下さい。
参加申し込みフォーム
渡辺亜由美
【略歴】
滋賀県立美術館学芸員。千葉県出身。東北大学文学部 美学・西洋美術史研究室卒業、大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻 西洋美術史研究室修了。2014年より現職。担当した主な展覧会は「生命の徴ー滋賀と「アール・ブリュット」」(2015年)、「時と風景ー未来をつなぐコレクション」(2016年)、「めぐれ!つながれ!色とかたち。ワイワイわれらのモダニズム」(2017年、成安造形大学との共同企画)、「ボイスオーバー 回って遊ぶ声」(2021年)など。
【リンク】
ボイスオーバー 回って遊ぶ声 documents
【連絡先】
きょうと視覚文化振興財団事務局
〒611-0033 宇治市大久保町上ノ山51-35
Tel / Fax:0774-45-5511