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視覚文化ワークショップ 視覚文化ワークショップ

2023年度 第4回 視覚文化公開ワークショップ

「展示室の外側」


ゲスト:堤拓也

(インディペンデント・キュレーター、グラフィックデザイナー)

コーディネーター:渡辺亜由美

(京都国立近代美術館特定研究員)

【趣旨】

美術館の「展示室」は、とても不自然な場所です。たくさんの「注意事項」(~してはいけません)、無機質な白い壁、話し声や時に足音さえ注意される静かな空間。温湿度は年間を通じてほぼ均一に保たれているため、夏場は肌寒く感じるかもしれません。しかしこうした不自然さは、作品を守り、適切な環境で展示するために不可欠なものです。そして「適切」という言葉の中には、作品を物理的に守るための「適切」という意味に加え、作品の自律性を担保するモダニズム的な制度を正当化する上で「適切」である、という意味合いが今なお込められています。この適切さ、あるいは権威をめぐり、展示室の内側・外側で行われた数多くの批評的な表現活動は、そのまま美術を巡る歴史でもあります。
今回ゲストにお招きするキュレーター/デザイナーの堤拓也さんはこれまで、展示室の「外」での仕事も数多く手がけてきました。その実践は、短絡的な地域振興型の取り組みとは明確に一線を画すものです。作品・場・鑑賞者の関係を動的に捉え、展覧会という形式の組み直し/読み直しを試みる堤さんのこれまでのお仕事について伺いながら、展示室という不自然な場所の外、あるいは中で起こるさまざまな事象について考えてみたいと思います。


【詳細】

日時:2024年1月28日(日) 午後2時から4時30分頃まで
会場:同志社大学今出川校地至誠館S2
参加定員:ZOOMでのご参加も可能です。
連絡方法:お申し込みを受付けた後、事務局から事前にご案内を差し上げます。

【申し込み】

参加ご希望の方は、下記「参加申し込みフォーム」よりご応募下さい。
なお、お申込みに際して、参加方法(会場参加/ZOOM参加)を選択して下さい。

参加申し込みフォーム


【ゲストプロフィール】

堤拓也


【略歴】

1987年生まれ、滋賀県大津市在住。インディペンデント・キュレーター、グラフィックデザイナー。 2019年アダム・ミツキエヴィチ大学大学院カルチュラル・スタディーズ専攻修了。主なキュレーション実績に、山下拓也個展「闇が抱える光:熊、ムンク、チーズバーガー、他」(台北、2023年)、飯川雄大展「デコレータークラブ:未来のための定規と縄」」(鹿児島、2023年)、「血の塩、余の光」(東京・京都、2021年)、ドライブイン展覧会「類比の鏡」(滋賀、2020年)など。展覧会という限定された空間の立ち上げや印刷物の発行を目的としつつも、アーティストとの関わり方に制約を設けず、自身の役割の変容も含めた有機的な実践を行っている。国際芸術祭「あいち2022」キュレーター。2018年より共同スタジオ・山中suplexプログラムディレクター。

【リンク】




【研究員】

渡辺亜由美


【略歴】

京都国立近代美術館特定研究員。1984年生まれ、千葉県出身。2014年から2023年まで滋賀県立美術館学芸員として、主に次の展覧会を企画・担当。「生命の徴 −滋賀と「アール・ブリュット」−」(2015年)、「時と風景 −未来をつなぐコレクション」(2016年)、「めぐれ!つながれ!色とかたち。ワイワイわれらのモダニズム」(2017年、成安造形大学との共同企画)、「ボイスオーバー 回って遊ぶ声」(2021年)。2023年7月より現職。専門/関心領域は20世紀後半から同時代にかけての美術表現。




【連絡先】

きょうと視覚文化振興財団事務局
住所 : 〒607-8154 京都市山科区東野門口町13-1-329
電話 : 075-748-8232