京都中央信用金庫創立80周年記念事業・一般財団法人きょうと視覚文化振興財団設立記念
「須田国太郎展-油彩と能・狂言デッサン」
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【会場】 中信美術館
【会期】 2021年4月7日(木)~5月16日(日)
【内容】 出品作品リストはこちら
【主催】
公益財団法人 中信美術奨励基金
京都新聞社
一般財団法人きょうと視覚文化振興財団
中信美術館リンク
■中信美術館「須田国太郎展」の開催に先立ち、4月6日(水曜)午後2時30分から、オープニング式典が行われました。
「美術館の1階で、賑々しくテープカット」
マスクでお顔が見えないのが残念ですが、右から、公益財団法人中信美術奨励基金(中信美術館)・白波瀬誠理事長、弊財団・原田平作理事長、同・須田寛理事、株式会社京都新聞COM・田中克明代表取締役社長。背後に見えるのが大作《早春》(1934年、京都市美術館蔵)、左に少しだけ見えるのが《海亀》(1940年、京都国立近代美術館)で、写真には写っていませんが、さらに左に壁面を辿ると、《窪八幡》や《アーヴィラ》、右の壁面には《犬》や《鵜》といった名作がずらり。写真の右隅に写っている階段を昇っていくと、2階の展示場があり、そこにも名作が展示されています。これらの須田作品を一度に見ることができる機会はめったにありません。しかも、弊財団・島田康寛副理事長の解説を含むカラー図録(無料)もお持ち帰りいただけます。なお、写真の消失点を透視図法の原理を考慮して求めると、カメラマンは、4人の正面ではなく、少し右側で、中腰になり、レンズを少し上に向けて撮影したことが分かります。おそらく、写真を見る皆さんに、式典に招待されて、4人の正面に着座してテープカットを見ている気分を味わってもらうためでしょう。
「天野文雄先生によるギャラリートーク」
今回の展覧会は、須田国太郎の油彩画を見る絶好の機会なのですが、同時に、須田が愛した能・狂言のデッサンを見る特別の機会でもあります。明治24年(1891)生まれの須田は、幼少の頃から、奈良に住んでおられたお祖父さまが室町四条上るにあった金剛能楽堂にやってくる度に「御招伴」して、能や狂言に泥んでいました。その後、画伯は第三高等学校に入学し、独学で油絵を描き始めるとともに、金剛流高岡鵜三郎に師事して謡曲を習うようになりますから、油絵と能楽との間には、須田画伯の精神と身体の内部で、何か特別の深い繋がりがあったにちがいありません。今回の展覧会では、画伯が昭和2年(1927)[36歳]頃から昭和32年(1957)[66歳]までの30年間に描きためた約6000点に及ぶデッサンを整理された天野文雄先生(写真手前から2人目)と学芸員のお力で、《江口》《隅田川》《通小町》という演目毎にデッサンを展示・解説するという特別の仕掛が施されています。すばらしい。カラー図録には、天野先生の詳細な解説も掲載されていますので、是非ご来場下さい。
【連絡先】
きょうと視覚文化振興財団事務局
〒611-0033 宇治市大久保町上ノ山51-35
TEL / FAX 0774-45-5511
Mail / info@kyoto-shikakubunka.com
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