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祭礼と視覚文化

《仙台祭と仙台祭絵》

浅野秀剛(大和文華館館長・あべのハルカス美術館館長)

【 概 要 】

祭礼では、広報、販売、記録などのために様々な印刷物が制作されます。絵図の類も多く、時に多色摺りで制作されます。仙台祭絵とは、仙台東照宮祭礼時に出版された版画のことです。それは、一つの山鉾を大画面に大きく描いた大絵図と、一町の山鉾を多数描いた小絵図に大別されます。現時点で大絵図は200図近く確認されます。江戸時代に出された祭礼関係の版画は多いのですが、100年もの間、大絵図という大々判の図がこれほど多く伝存している例は他にはありません。その仙台祭絵を通して、祭礼時の視覚文化をかんがえてみたいと思います。

【 内 容 】

祭礼時に制作される画像

祇園祭と合羽摺「祇園神輿洗ねりもの姿」

仙台祭の大絵図の変遷

大絵図の主題とその独創性

消えたイメージ、残されたイメージ



 


【浅野秀剛 略歴】

1950年、秋田県能代市生まれ。千葉市美術館勤務を経て、2008年から奈良の大和文華館館長。2013年から大阪のあべのハルカス美術館館長を兼務。国際浮世絵学会会長。専門は浮世絵、絵入版本を中心とした日本近世絵画史で、いろいろ興味はあるのですが、書く物は浮世絵オタクと言われても仕方がないかも。

【浅野秀剛 著書】

『仙台祭絵の研究』(『仙台市博物館調査研究報告』40号、2020年)
『浮世絵細見』講談社選書メチエ、2017年
『浮世絵は語る』講談社現代新書、2010年
『菱川師宣と浮世絵の黎明』東京大学出版会、2008年  
            『日本史リブレット51 錦絵を読む』山川出版社、2002年